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第42回 ハベア

はろはろ!こんにちは?!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。
今日はバレンシアのリゾート地、白い砂浜が続く美しい海岸(Costa Blanca)に建つハベアのパラドールです。

第42回ハベアJavea
名称Parador"Costa Blanca"白い海岸のパラドール

地中海の波打ち際に面し、ブーゲンビリアや,南国風の木や植物が広大な庭園に広がる。 ハベアはそんな恵まれたロケーションに建つパラドールだ。 外観は高級リゾートホテルそのものだが内部はさすがパラドールとしての落ち着きと品格を備えている。

大,小のホールはビジネス用としては2.3日滞在して仕事と休暇を兼ねて使われたり、
また結婚式のバンケット用に使われる。
本格的なステージがあって結婚式のためのバンドがそこで演奏するという。

レストランは,美しい庭と,海岸を見ながら食事が楽しめる。 一般の食事はもちろん,結婚式の披露宴にも使われる。

素材はモチロン、近くの漁港で水揚げされる海の幸だ。

  

特にこの辺りで獲れるデニア海老(ボタン海老位の大きさ)は世界一美味しい海老と言われているそうだ。

レストランでの料理の盛りつけとお皿がとても可愛らしく日本人好みだ。
この食器類は周辺の4つのパラドールがお揃いで新しくしたばかりなのだそうだ。
夏はレストランのテラスで朝食を取るのも素敵だ。
バーや広いサロンも同様,海岸沿いにありゆっくりとティータイムを楽しめる。

部屋はピンクと白を貴重としていて柔らかい色彩で落ち着いたインテリアだ。 リゾートタイプのパラドールということでスタンダードな部屋でもかなり広く、テラスも広くテーブルと椅子もゆったりとしてくつろげる。
ベットの脇には小さな陶器の入れ物にチョコレートが可愛くデコレーションされていた。 スウィートルームは1室。ジュニアスィートは4室ある。

それぞれプライベートテラスがあり,部屋はサロンと寝室が区切られている。
スウィートルームはジャグジー付きだ。
各部屋や廊下にはバレンシア地方の特産品の陶器で出来た電灯や小物をふんだんに使っている。
運動不足の人には、地下に比較的広いジムとサウナがある。
年間平均して88%部屋が埋まるが、通常で2ヶ月前,8月には1年前からの予約が必要だ。
なぜなら8月に来る宿泊客は常連で,帰りがけにもう来年の予約をしていく人が多いからだ。
こういう客はバレンシアからの宿泊客が大半だが、30年間同じ客の顔を見ているという。
比較的予約が取りやすいのは5月とのこと。
近くには美しい町デニアがある。

デニアには牛追いの若者と牛が一緒に海にダイブするという豪快な牛追い祭りがあるのでも有名です。 海にダイブした牛と若者はあとでボートで引き上げられます。
デニアはバレンシアとアリカンテのちょうど中間にあり、バレアレス諸島への定期船発着港があります。



☆パエリャ

パエリャと言えばバレンシアだが、本場のバレンシアのパエリャは魚介類を使わずに肉とうさぎ、あとはインゲン豆などの野菜で作ったものが本当だそうだ。 日本人が好んで食べる海老などが入ったパエリャは海の幸のパエリャ、パエリャ・デ・マリスコスPaella de mariscosだ。 バレンシア郊外のアルブフェラ湖では天然のウナギが捕れるのでうなぎのぶつ切りの入ったパエリャもある。

パエリャに欠かせないのはサフランだが、これは一つ一つの花から雌しべをピンセットで引き抜くという非常に手間のかかる作業が必要だ。おまけに一つの花から摂れる雌しべは3本、この雌しべを千本集めてやっと1グラムのサフランが摂れるというからスペインでも非常に貴重で値段も高い。
だから、最近は「パエリャの素」というようなものを使ったパエリャも多いという。

パエリャは基本的には二人前からしか注文できないが、ランチ時などでは大きい鍋で作ったものを小分けする場合もあるがモチロン味は落ちる。

パエリャを作る鍋はパエジェーラpaelleraという専用の薄べったい鍋を使う。
逆に深い鍋をオージャollaというがこれは肉や野菜など何でも入れてグツグツ煮込むのに使う。
スペインのもっとも家庭料理のコシードcocidoがそうだが、これはスープと具を分けて食べる。
このオージャollaを使った煮込み料理こそ日本の「おじや」の語源だという。

以前、料理学校の主催で、或る有名な料理の先生の引率で本場のスペイン料理作りを体験したり食べたりするツァーがあり、スペイン最後の日に先生がこのパエリャの鍋をお土産に買って帰りたいと言い出した、が、もう夜も11時過ぎで翌朝の出発も早いので開いている店が無い。
しかし、この我が儘先生はどうしても欲しいと言うし、おまけに他の生徒達も全員欲しいと言い出した。
困った添乗員のI氏はつてを頼ってやっと一軒の店を探して店を開けてもらい、無事全員パエリャの鍋を手に入れることが出来た。
トコロガ、翌朝になって先生が「やっぱり要らない」と言い出したら、また全員が要らないと言い出した。
出発の便が迫っているし、閉まっている店に持っていって、今更返すとは言えないので、取り敢えず次のパリまで持っていって貰い、その旅行社のパリ支店で引き取って貰うことにしたそうだ。
結果!20数個の鍋はパリ支店で完売された。二倍の値段で…。
モチロン儲けはI氏のものだった。

by"よっぴ"