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2014年04月21日

第74回 トゥイ

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日はポルトガルとの国境の町トゥイの町のパラドールを紹介しましょう。

第74回トゥイTUI
名称「Parador”San Telmo”」サンテルモのパラドール

道路地図を見るとポルトガルとの国境のミーニョ川を挟んで2つのPのマークがあります。北側のPはこのトゥイのパラドール、南側のPはポルトガルのポウザーダ、バレンサ・ド・ミーニョの町の「サン・テオトーニオ」です。サント・ドミンゴ公園から対岸の町バレンサにある城壁に囲まれたこのポウザーダを観ると、ここが国境の町であることを思い出させます。トゥイ側にはすでに城壁の跡もなくなってしまい、ミーニョ川には美しいトゥイ橋が架かっています。この橋の完成は1884年、パリのエッフェル塔の設計者「ギュスターヴ・エッフェル」の手による橋で、完成以来ポルトガルとスペイン・ガリシア地方とを結ぶ交通の要所となっています。最近はポルトガルからの食事、宿泊の観光客も増えてきたといいます。

建物は花崗岩と栗の木を使った「パソ」と呼ばれるガリシア地方独特の田園屋敷を忠実に再現したもので床と天井の木部と壁の白さの対比がとても美しい。

バルに続いて、別々に別れた夕食用レストランと朝食用のレストランがあります。このメインレストランや中庭では結婚式のパーティも度々開かれています。このときは深夜2時3時まで大騒ぎなので、寝付きの悪い人には気の毒かもしれません。プール、テニスコートも完備されていて長期滞在の客も多いそうです。

パラドールはTUIの街外れの丘の上に在って、美しいミーニョ川を眼下に望み、静けさと自然との調和のとれた素晴らしい環境にあります。また歴史の町としてのトゥイの散歩もお勧めです。
このパラドールの名称のサンテルモとは、ドミニコ会修道士、聖ペドロ・ゴンザレス・テルモのことで、トゥイに生き、1240年に生涯を終え、今なおトゥイの町の守護神として奉られています。
パラドールから歩いて15分たらず、遠くに見えるカテドラルがあるところが旧市街サント・ドミンゴ公園など散歩には打ってつけの美しい町です。勿論、サンテルモを奉った教会もあります。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No9 「国内の移動手段1」

往復の航空チケットとホテルが決まったら今度はスペイン国内での移動です。
移動方法には「航空機」「列車」「バス」「タクシー」「レンタカー」などがあります。
では、これらを個別に考えていきましょう。
「航空機」
スペインは日本の約1.5倍もの広さがあります。日本のように南北に極端に長いと言うことはなくても北から南、東から西への都市移動、或いはカナリヤ諸島やマヨルカ島などの島嶼にはどうしても航空機が必要となります。
この場合私たち旅行者としては通常は正規チケットを買うことをお勧めします。
スペインの航空各社にもL.C.C.や早割インターネット割引などがありますが、外国に住む人にとっては、旅行業に詳しく、語学も達者であってもそれらのチケットを買うのはナカナカ難しいのではないでしょうか?日にちの制約の少ない長期の旅のバックパッカーならばこれらの格安チケットをネットなどで探すのも良いと思いますが、時間が一番貴重な1〜2週間の自由旅行を前提にすると運行が確実な正規チケットということになってしまいます。
この正規チケットはモチロン旅行代理店を通して日本でも買うことが出来ますが料金はほぼ日本と同額と思っていいでしょう。(バロセロナーグラナダ間で2万5千円位)

オフシーズンにはスペインまでの往復で10万円を切るチケットもでるというのに、パラドールの二人分の宿泊費が1万5千円なのにこれは結構高い料金だと思います。
以前、イベリア航空が日本に乗り入れていたときにはこの往復チケットにストップオーバーの制度が使えたし、スペイン国内のチケットも安く買えたのですが…。
しかし現在この方法が使えないとなると旅行の行程に工夫をしてなるべくスペイン内では航空機を使わないで済ませる、或いは他の方法で安いチケットを入手するしかありません。

一つは、入港地と出港地を別々にして行程の無駄をなくす。つまりアンダルシアを中心に廻るのなら到着空港をマラガにして北上しながらマドリッド或いはバロセロナから出港する。サンティアゴ方面ならば到着空港をビルバオにするなどの工夫です。
ただ、これも主要空港でないため日本からの航空会社が限定され、また便が少なくトランジット待ちの時間が極端に長くなる場合もあります。

もう一つは、各航空会社が作っているグループ(アライアンス)で、同じグループのチケットを利用者に安く提供するというものがあります。
これは、各アライアンスによってそれぞれ特色があり、また加盟航空会社や規約自体もよく変わるので事前にチェックしてください。

「列車の旅」
「世界の車窓から」という番組がありますが、列車の旅は乗車、或いは移動そのものが楽しい観光の一コマと言えます。
スペイン国鉄はRENFEといって有名な超特急AVE始めTalgo、IC、Alaris、EMなどの特急列車、TrenHotelと言われる寝台列車など魅力的な列車がいっぱいあります。
しかし、ローカル列車となると日本の鉄道と比べて必ずしも便利な乗り物とも言えません。
それは日本に比べると非常に列車の本数が少なく繋ぎも悪いということなのです。
よく外国の列車は発着時刻がいい加減だ!ということも聞きますが、RENFEの列車はローカルも含め割と正確です。
マドリッド、バルセロナ、バレンシア、セビージャ、マラガなど大都市間の中長距離の移動には近年どんどん運行距離が延びている新幹線AVEの利用が絶対のお勧めですが、便利さから言うと中近距離の移動には列車よりもバスに軍配を上げざろう得ません。 しかし、スペイン独特の荒涼とした平原を走る鉄道の旅もなかなか捨てがたい味のあるものです。
ゆったりとした車内のAVE、コトコト走るローカル列車。もし時間があるのなら是非お試し下さい。

by“よっぴ”

2014年04月14日

第73回 ヒホン

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今日は北スペイン、カンタブリア海の港町、元貴族の館ですが、レストランとして開業していたものに後から客室を加えてパラドールにしたと言う成り立ちの珍しいパラドールです。

第73回ヒホンGijon
名称Parador"Molino Viejo"古い水車のパラドール

オビエドから北に30kmあまり、カンタブリ海コスタ・ベルデ(碧緑海岸)の古い港町ヒホンがあります。その町外れ、サン・ロレンソ海岸近くのイサベラ・ラ・カトリカ公園に沿った一角、サッカー場の向かいにパラドールは建っています。

現在はほとんど見かけないのですが、この町には15〜18世紀まで水車が数多くあって、このパラドールとなった元豪族の館も、水車が傍らに立つレストランとして開業していたのです。そして、このレストランに増築する形で客室の新館が建てられました。建物の客室はリゾートホテルっぽい内装で、大きな窓からは明るい光が射し込み心地よい空間を作っています。また建物のあちこちにあるサロンがとても素敵です。

一階のガラス張りのレストランから眺められる庭には公園から野鳥やクジャクが遊びに来るのが楽しい。
元レストランと言う割にはL字型のレストランはそれほど広くはありませんが、木造の天井に漆喰の白い壁、大きな窓と少し暗めの照明がなんとも心地よい雰囲気を醸し出しています。尚、シドラーというリンゴ酒はこの地方の特産品です。

レコンキスタ発祥の地で生まれたアストゥリアス王国の教会建築は世界遺産にも指定されていますが、オビエドのナランコ山のふもとには方形二階建ての美しい教会、842年に建てられ、アストゥリアスの王様、ラミーロ1世が住んでいたアストゥリアス建築様式のサンタ・マリア・デル・ナランコ教会がある。この建物は、11世紀以降のロマネスク建築様式を2世紀も前に先取りしていると言われています。
他に、サン・ミゲール・デ・リーリョ教会、サンタ・クリスティーナ・デ・レーナ教会があります。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No8 「パラドールの過ごし方」

パラドールも基本的には何ら他のホテルと変わるものではありませんが、全体的にゆったりと造られていて、特にパティオ(中庭)やサロンなどの共用施設に素晴らしいものがあります。アスレチックジムやプールなどは珍しくありませんがヨーロッパ有数のゴルフ場を持っていたり、自然を楽しむためにも色々なプログラムが作られていたりします。
 またパラドールは歴史的建造物を改装して造られたものが多く、日本からの観光客の大半はそのような建造物に泊まることを期待して行かれる方が多いと思います。 そして、そのパラドールが古城などであれば楼閣に登ってみることも出来ますし、古い暖炉や石壁などが残された部屋に出会うかもしれません。

スペイン政府のパラドールセンターでは毎年1、2か所の新しいパラドールを計画していますが、今後はすべて歴史的建造物のホテルとするようです。
 歴史的な建造物を改装されて造られたパラドールでも増築や改築がなされた部屋は設備など高級ホテルと比べても何ら遜色はありませんが、古い建物をそのまま利用した部屋などは(設備や清潔さには問題は無いのですが)まれに狭い部屋もあります。特にグラナダは、料金は他のパラドールの倍するのに部屋の広さは半分などということもごく普通にあるのです。
モチロン、どんなに部屋が狭くてもサロンやパティオを含めた、その歴史的な重みを感じさせる雰囲気は特別なものがあります。
その為にグラナダの「ホテル・サンフランシスコ」などは人気が衰えるどころか益々予約が困難なパラドールになってきています。
このような歴史的建物のパラドールに泊まったら、部屋だけでなく、必ず時間を割いて中世の雰囲気を残すサロンやアラブの香りのするパティオ、元修道院ならば礼拝堂などでゆったりした時間を過ごして欲しいと思います。

パラドールでの食事ですが、朝食は大体朝の8時頃から、昼食は2時頃から、夕食は9時頃からが一般的な時刻です。まあ日本人から思うと大体2時間遅れと思えば良いと思います。夜はゆっくりと散歩やサロンで時間を過ごし、朝もゆっくりと起きて出かけるのがパラドール流の旅行と言えるでしょう。(チェックアウトは正午です)
イベロで申し込んだ場合はすべて朝食込みですから必ず摂りましょう。
早朝に出かけるので朝食を摂る時間がないというのは如何にも勿体ないと思います。
何故ならパラドールの朝食はアメリカンスタイルのビュッフェで卵料理、肉料理、チョリソー、生ハム、チーズに沢山の果物にジュース。どれも新鮮で美味しいものばかりです。

夕食の予約は、普通は要らないと思います。何故なら一番混むのが10時過ぎ、日本人の多くはオープンを待ちきれずに入るので待つ必要がないからです。
しかし、グラナダやトレドなど外人の観光客や日帰りの客が非常に多いパラドールでは食事の時間も早めで、前もって予約をした方が安心かも知れません。
一般にパラドールのレストランはその町で一番高級なレストランとされています。
ですから町中のレストランよりは多少高くつきます。それでも大体コース料理で3000円から、それに飲み物です。勿論ア・ラ・カルトもあります。
パラドールのレストランは、味はモチロン、とても雰囲気がいいところが多いのできっと満足するでしょう。メニューにはスペイン語の他に英語版も必ずあります。
あまりお腹が空いていないときにはア・ラ・カルトでもいいでしょう。
単品のお料理を二つ取って二人で分けて食べるのもオケですし、(意志表示をすれば)チャンと二つのお皿に分けて持ってきてくれます。このような場合には少しチップを大目に置けばよいのです。
レストランの側には大抵バルがあって、着席を待つ客が一杯してたり、此処で軽い食事を済ませてしまうことも出来ます。

by よっぴ

2014年04月08日

第72回 セルベラ・デ・ピスエルガ

はろはろ!こんにちは〜!"よっぴ"の「パラドール紀行」です。今回は北スペイン、カンタブリア山脈を挟み、前回紹介したフェンテ・デのパラドールの丁度南側にあるセルベラ・デ・ピスエルガのパラドールを紹介しましょう。

第72回「セラベラ・デ・ピスエルガ」Cervera de Pisuerga(パレンシア)
名称 Parador"Fuentes Carrionas"カリオナスの泉のパラドール

ブルゴスから120km、パレンシアとサンタンデールの丁度中間地点アギラール・デ・カンポからカンタブリ山脈をぐんぐんと登ること30分セルベラ・デ・ピスエルガの町に着きます。ここから更に2km程登った広い林の中にある大きな堂々としたリゾートホテルがセルベラ・デ・ピスエルガのパラドールです。カンタブリア山脈の南側、セルベラの町とルエスガ・ダム湖との間、標高1100mの山間部にパラドールは位置しています。

先ず、広い芝生の入り口には両側に四駆のクルマがオブジェとして飾られているモダンさに驚かされるでしょう。山荘風の館内はとても広く、サロン、レストランも落ち着きがあってゆったりと配置されています。

木製の梁と天井同じ色合いでまとめられた革や布張りの椅子が配されているのが内装の特長です。広いバルコニーからは遠くにピコス・デ・エウロパの連山を望むことができます。窓は大きいのですが、すべて防寒のための二重窓になっています。それでもフェンテ・デ同様、厳冬季の12月、1月は休館するそうです。

テラスから望む、眼下の湖やカリオン川でのマス釣り、山中でウサギや野鳥のハンティング、山登りやハイキングなどアウトドアライフを楽しむ長期滞在型のパラドールで知られており、家族連れも多いのが特徴です。

パラドールの名称のカリオナスの泉とは勿論、カリオナスの源流がここから始まるからです。カスティージャの雰囲気はレストランにも漂い、手作りの腸詰め類や、子羊のロースト、虹鱒のベーコン添えなどの郷土料理が用意されています。
北へ向かえばピコス・デ・エウロパの周遊ですが、南に80kmにはサンティアゴ巡礼路のフロミスタ、英雄エル・シッドの眠る大聖堂の町ブルゴスへは120kmです。


*雑文館(個人旅行のノウハウ編)*

個人旅行No7 パラドールの予約2

ではパラドールの予約とはどれほど困難なのでしょうか?
あまりに予約が大変だと言われるために「グラナダ」は2年前から予約で埋まっているというような噂まで流れるほどです。
モチロン、早いほうが良いのは当然ですし、季節や他の要因で変わって来ますので一概には言えませんが、人気のあるパラドールでは約3ヶ月、グラナダでは約半年位前までがギリギリ予約の目安だと思います。
行程を作る場合も日程をキッチリと決めてしまうのでなく、先ずパラドールの予約を取ってから行程を調整出来るようにしておくべきです。
ッというのは予約を一日ずらすだけで予約困難なパラドールの部屋を確保できたりするのですから、(これもイベロでなければ出来ません)

イベロ・ジャパンのスタッフは何度もパラドールに行っておりパラドールに精通しているのできっと貴方の旅程や希望に沿ったパラドールを紹介してくれるでしょう。
また、何よりも現地「ミカミ・トラベル」のサポートと協力があるので安心です。

イベロのお客さんにとってはもう一つ素晴らしい情報があります。
それは「ミカミ・トラベル」には人気の高いパラドールに限り、部屋を数室、事前に確保してあり、空き室があるときにはイベロ・ジャパンのお客様に提供してくれるシステムがあるのです。
これは(キャンセルが効かない、夕食かランチをパラドールのレストランで摂らなければならない)などいくつかの制約がありますが、特に料金が高いというわけでもないので聞いてみる価値はあります。
実際、イベロのお客さんで、このシステムで「グラナダ」などの予約をされた方も大勢いらっしゃいます。
その他、一般では予約出来ない塔内部などにあるオリジナルの部屋、スウィートルーム、たった一つしかない特別室などの予約も可能です。
各パラドールの様子などは他のコーナーを観ていただければ良いのですが、次回は少しパラドールでの過ごし方を話してみたいと思います。

by よっぴ